ニューオーリンズで活躍するファンキー・ピアニスト。
ハリケーン被災を乗り越えて魂をぶつける迫力満点のステージ

ヘンリー・バトラーは、ニューオーリンズ出身の盲目の鬼才ピアニスト。プロフェッサー・ロングヘアがいて、ドクター・ジョンがいて、その先にヘンリー・バトラーがいる…と言われるようにニューオーリンズ音楽の伝統を受け継ぎながら革新を試み、現地では絶大な人気を誇るミュージシャンだ。6歳でピアノを始め、ルイジアナの盲学校ではドラム、サックス、トロンボーンも習得。10代半ばでブルースやR&Bのバンドに参加し、70年代半ばに故郷で音楽を教えるなどした後、LAやNYに住んで契約を探した。アルバム・デビューは85年、MCA/Impulseから。以降アトランティックなどから着実にアルバムを発表し、2000年にはコーリー・ハリスとの共演盤もリリース。一方、精力的にライヴ活動も行い、山岸潤史らとも共演している。打楽器のようだと評されるファンキーでドライヴ感のある鍵盤プレイ、迫力のあるヴォーカルは、現時点での最新作となる2004年の『Homeland』（Basin Street）でも健在。昨年8月に故郷を襲ったハリケーン「カトリーナ」では自宅も大きな被害を受けたが、それをパワーに変えて今回のステージに立つ。