大きな体をフルに使ったピアノ・プレイは、見ても聴いても迫力満点。サイラス・チェスナットの演奏はジャズのワイルドな魅力、つい踊りだしたくなるようなノリの良さ、ファンキーな味わいに満ちている。ロバート・アルトマン監督の映画『カンザス・シティ』では若き日のカウント・ベイシーに扮して名役者ぶりを見せるなど、その才能はとどまることを知らない。1969年生まれのサイラスは名門バークリー音楽大学を卒業後、''80年代後半ニューヨークへ進出。マイケル・ブレッカー、マデリン・ペルー、マンハッタン・トランスファーなど数多くのミュージシャンと共演を重ねてきた。10枚以上のリーダー・アルバムを発表し、常時いくつものバンドを掛け持ちする売れっ子のサイラス。くつろいだ空間の中で、彼ならではの骨太ピアノ・ジャズを堪能させてくれることだろう。
DISCOGRAPHY
『Spirit』
(Jazz Legacy Productions)
