4月29日、マーク・マーフィーのライブレポートです。
1曲目は演奏。Brian Newman(tp), Misha Piatigorsky(p), Dean Taba(b), Chris Wabich(ds)
リズムがすごい。体の中でしっかりキープできる人じゃないと無理なテンポ。
2曲目から、マーク登場。レコードとCDしか知らなかった私はもっと細身な人を想像していたんですが、がっちりした大男!
もじゃもじゃヘアにひげ。目の色は写真の感じより薄くて、ピーター・オトゥールみたい。
鋭い視線なんだけどお茶目。仲代達也をもっと野生的にひと回り大きくした感じ。ま、そんなことより彼の歌。
知ってる曲はBody & Soulくらいしかなかったんだけど
Being Green って曲が、特に心に沁みた。人生を振り返って懐かしむ、みたいな遠い目をしていました。深い森の中の、知恵の宝庫の古木みたいな人。
若い頃のはしゃいだテンポのおどけたノリは、それでもところどころに顔をのぞかせて、時にスリリングに展開して、トランペットのオブリガードがいい感じに絡んでいました。
しかし歌い方は奔放。自由すぎる発声。無理に型にはめたような終わり方をしない粋なエンディングのかわいらしさ。魅力的な人でしたね。途中でボサノバナンバーを歌い、エリス・レジーナをブラジルでナンバーワンの歌手と紹介していて、私も大好きなのでうれしくなりました。
アンコールの拍手に促されて、最後にもう一度出てきて?それじゃ〜、みなさんブルースはお好きですか??と客席に呼びかけ、アドリブっぽくメンバー紹介もその中に含めて、歌ってくれました。ほどよく入っていた客席は、芳醇なワインかブランデーを味わったような、魔法をかけられたような気分に包まれて名残惜しげに、それでも充分満足して帰り仕度を始めました。
50代 女性 東京都 Jitta さん
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