COTTON CLUB
Live Report
2012年4月28日 2nd show
JOE BARBIERI

3月になって突然舞い込んで来たJoe Barbieriの来日公演ニュース。これは寝耳に水
でした。

1990年代にデビューしたJoeが、2000年代にその音楽性や歌い方をブラジルテイスト
のBossa風に変え、日本盤が数枚発売されるという幸運に恵まれることになりました
が、まさかこんなに早く初来日公演のチャンスが到来するなんて!

ドラム、ウッドベース、ピアノ、ギターというオーソドックスな編成に加え、チェロ
を加えているのが特筆するところで、このチェロがサウンド面でも重要なエッセンス
となっていました。

静かでメローな楽曲からコンサートが始まると、Cotton ClubはもうJoeの甘美な音楽
の世界!

"Normalmente(いつものように)"や"Lacrime di coccodrillo(ワニの涙)"のパ
フォーマンスは、溜息が漏れてしまいそうな素晴らしさ!

しかしそこはイタリア人、しかもNapoliっ子のJoe。次第にダンサブルなナンバーも
演奏し出し、陽気な雰囲気も醸し出してくれました。特にイタリアでも3月にリリー
スしたばかりの"Zenzero e cannella(ジンジャーとシナモン)"は、本当にゴキゲン
でした。

圧巻は、震災からの復興に励む日本人のためにと、"見上げてごらん、夜の星を"を日
本語で歌ってくれたこと(Newアルバムにも日本盤のみのボーナストラックとして収
録)。Joe自身が奏でるギターとチェロ1本のメランコリックな雰囲気の中、イタリア
人には難しいはずの"H"の発音も完ぺきに、情緒豊かな日本語で歌ってくれました。
それにも関らず、『聞き苦しかったり間違ったりしたらごめんね』と前置きしてから
歌い始めた謙虚なJoeの人柄に惹かれてしまいました。

残念だったのは、その公演日程。多くのイタリアファンは毎年この時期に定例のイタ
リア映画祭に集中するのに加え、今年は国民的人気バンドPoohの公演日と重なったの
で、Joe Barbieri公演を涙を飲んで見送った人も多かったようです。

次回はぜひ、多くのイタリア音楽ファンが多数詰め寄せる状態でJoeを日本に迎えた
いところですね。

50代 男性 東京都 
YoshioAntonio
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