Ginger Bakerの1st showを見て来ました。クラプトン経由で彼を知った僕にとっては、今彼が没頭しているジャズやフュージョンなど未知の世界で、コットンクラブでのライブも今回が初めてでした。しかし1時間前から並んだかいもあって、何と席は最前列の真ん中。あのクリームのジンジャーベイカー画この距離で観られるのだと思うと、期待が高まります。
そしていよいよ開演。最は"Footprints"と言う曲。ジンジャーのドラムは迫力満点。パーカッションのAbass Dodooとの息もぴったりで、グル―ヴ感のある演奏が繰り広げられます。この曲は、サックスのソロ→ベースのソロ→GingerとAbassのドラムバトルと言う構成で、(ほとんどの曲がこのような感じでした。)それぞれの演奏がじっくりと楽しめました。サックスのPee Wee Ellis及びベース(ウッドベース)のAlec Dankworthの二人は本当に演奏が上手い。サックスは特に、ライブだと迫力が違います。会場の音響設備がいいこともあって、素晴らしいソロでした。そしてGingerとAbassのドラムバトル。手数の多いGingerのドラムは、まさにロック・ドラマーの最高峰。御年75とは思えない演奏でした。
その後のメンバー紹介では息切れしながら話し、物販の宣伝までしたGinger。でもその後の3曲でもエネルギーは変わらず。今回のライブのチラシでは、Gingerを"ロック、ジャズ、アフロを旅する型破りなドラム・プレイ"と評していましたが、まさにその通り。時折披露されるGingerの豪快なフィル・インはロックそのものだし、Pee Wee Ellisのバックとして叩くときはシンバルを多用しジャズの臭いを残し、Abassとの派手なソロからは、70年代にフェラ・クティと共演したGingerの様子も思い起こされました。そして素晴らしい演奏に浸っていると、Gingerから"次で最後の曲"との知らせが。演奏されたのは新作から"Ginger Spice"。力強いGingerのドラムを、エモーショナルなPee Weeのサックスを、耳に焼き付けました。Gingerがステージを去っても、拍手は鳴り止まず。Abassがステージに戻り観客にGinger Bakerコールをするよう呼びかけます。そして観客のアンコールに答え、Ginger,Pee Wee,Alecはステージに戻り、新作のタイトル曲"Why?"を披露。観客との掛け合いも最高でした。最高のひと時でした。
ライブ中に、「これがMr.Bakerを見る最後の機会になるかも」と自分で言っていたGinger.彼のドラムに衰えは全く感じられませでした。Cotton Clubさん、ぜひまた彼の来日公演を実現させてください。こんかいはありがとうございました。
男性 神奈川県 はやお
|