緊迫感あふれる演奏でした。ピアノってこんな繊細な音が出るんだと驚きました。自分の呼吸の音が邪魔に感じるぐらい静謐な空間で、頼んだナッツを食べるのも、自分のグラスの氷の音も苦痛なぐらいでしたが、ナイフとフォークを使ってカルパッチョを食べないといけなかったお隣の男性よりはまだマシだったかもしれません。

演奏はもちろん、素晴らしかったです。ジョビンの"Zingaro"やジョニ・ミッチェルの"My Old Man"は数十年前から大好きな曲だったので嬉しかったです。ほかガレスピーのCon Almaや、あとタイトルは失念しましたがモンクやビル・フリーゼルなども素晴らしかったです。

始まってすぐに「あれ？ケータイをサイレント・モードに変えたっけ？」と気になりはじめ、1曲目が終わったときにササっとケータイをチェック。このとき実際はサイレント・モードになっていたんですが、機械の扱いに慣れないもので「あ、やばいやばい、サイレントじゃなかった」と錯覚してしまい、こともあろうかサイレントを解除してしまいました。

そうです、おそらくこの日の演奏の白眉であったアンコールの"Valentine"で、会場が演奏が終わった最後の一音の余韻に浸っている時に♪ピロリン♪と鳴らしてしまったのは、ワタクシデス。。。
演奏者にも、会場の皆様にもお詫びしようがない、痛恨の失敗です。心から反省しております。その場にいらっしゃった皆様、本当に本当に申し訳ありませんでした。

逃げるように会場を後にしましたが、出口でなんとサイン会をやっていて目が合ってしまったので、「オープン・ブックの」アナログ・レコードを持っていたので、直接フレッド・ハーシュ氏にも心から謝罪しておきました。「全く気にしてないよー！」と大人な対応をしていただきましたが。
サイレント・モードに設定するのは常識ですので「敢えてアナウンスしていない」んだと思いますが、やはり演奏開始前にはよくあるようなアナウンスをしていただければ助かります。よろしくお願いいたします。。。