東北大学を卒業後、バークリー音楽大学へ入学。ジャズ作曲、映像音楽、ゲーム音楽を専攻し主席で卒業した彼女。独自の世界観を大切に作られた楽曲は国際的に評価され、「ISJAC/USF オーウェン賞（2020）」と「ASCAPハーブアルパート・ヤングジャズ作曲家賞（2019、2020）」等権威ある賞を多数受賞している。ビッグバンド等のジャズアンサンブルをはじめ、TVCMやwebムービー、演劇、ゲーム等その活動はとにかく幅広い。そんな秩父英里がデビュー・アルバム『Crossing Reality』を携えコットンクラブに初登場する。日本のジャズ・シーン最前線で活躍する今回の出演メンバーに秩父英里の魅力とライヴへの期待を語ってもらった。



▸ 曽根麻央 (tp)
秩父英里さんのお話は共通の師匠であるタイガー大越先生（バークリー音楽大学教授）からよく聞いていました。面白い作曲をする生徒がいる、いつか麻央に合わせたい、と。タイガー先生と僕はツアーなど長期で一緒になる事がコロナ以前は多く、打ち上げなどでよくこの話になりました。そのまま月日が経ち、去年の12月、ようやくとある九州のイベントで初めて彼女の作品を演奏する機会を得ました。 リハーサルからその才能に驚かされました。とめどなく変化する主題なのにちゃんとストーリーが見え、破壊的な要素も豊富なのに美しさと整頓性があります。その相反する美意識がとても魅力的です。その時の演奏は福岡の糸島というとても美しい海岸で行われ、波の音を聞きながら演奏したのですが、彼女の音楽はそんな大自然と一体となる不思議な感覚を聴き手にあたえるでしょう。
その福岡県糸島の公演から二週間も経たないうちにコットンクラブのブッキングの方から秩父さんを知らないかと聞かれ、今回、この舞台が無事に実現されたこと、彼女の音楽を東京でも演奏できることを光栄に思っています。

▸ 菊田邦裕 (tp)
秩父英里さんとは2013年くらいから一緒に演奏させてもらってます。しっかりとしたイメージを持っていて、それに向かって確実に進んでいく人なんだなという印象です。なかなかそれをできる人は少ないと思います。尊敬しています。
とても色彩豊かな景色を音楽を通して見せてくれるのが特徴だと思います。場面展開など聴きどころ満載です。誘っていただけて本当に嬉しいです。ありがとう。

▸ 駒野逸美 (tb)
最初にレコーディングで一度お会いして、その時の印象は秩父さんが自分自身の世界観をとても大切にしているのだなとすぐ分かりました。今回そのこだわりが詰まった楽曲をレコーディングしCDリリースさせた事、そしてコットンクラブにて演奏するという一大プロジェクトに果敢に挑み、皆んなをまとめ一気に遂行するそのバイタリティは見事です。日本の一線で活躍するメンバーも揃い、準備は万端。皆さま、是非見にきて頂ければ幸いです！

▸ デイビッド・ネグレテ (as,fl)
秩父英里ちゃんのライヴ楽しみです。

▸ 西口明宏 (ts,ss)
秩父さんの音楽は個性的な美しさの中にある淀みがとても魅力で、演奏後は断片が頭の中で引っかかりしばらくグルグルします。立体感あるハーモニーは流動体の様で、解放感ある音感覚が自分をとても自由にしてくれます。それはまさに秩父節と言えるもので、彼女の経験と感性の底から引き出されたメロディは、こうなくてはならないという固定観念から解き放たれてとても力強く、聴く人にポジティブなエネルギーを与えてくれます。
ラージアンサンブルで個性的なメンバー達が音を出した時にどんな情景が見えるのか、今からとても楽しみです。

▸ 佐々木はるか (bs,cl)
英里ちゃんの印象は一言でいうとすごくマイペース。独特のペースに周りが巻き込まれているのは、気がついたら彼女の音楽に惹き込まれているのと同じで、彼女の魅力だと思います。彼女が見た情景や感じたものを、演奏者である私自身も音楽を通して追体験しているような気持ちになります。

▸ 加藤真亜沙 (p)
ニューヨークのいろいろなラージアンサンブルプロジェクトに参加することが多い私ですが、秩父英里さんとは昨年末の帰国中に、彼女のラージアンサンブル公演にお誘いいただき初めて共演しました。緻密に構築された彼女の音楽はどこを切り取っても色鮮やかな情景が思い浮かびます。緻密さの中にも自由が溢れていて、プレイヤーの個性を壊さず引き立てるような作風は演奏する側の遊び心をくすぐります。コットンクラブ公演では、日本のシーンを代表するミュージシャンたちと、英里さんの音楽を演奏できることを楽しみにしています。

▸ 苗代尚寛 (g)
ギタリストの苗代です。エリちゃんとは2015年の夏にボストンで出会って以来の音楽仲間ですが、7年経った今もこうして一緒に音楽を創れることがとても嬉しいです。エリちゃんの音楽は哲学や自然など、音楽以外のものから影響を強く受けている事が多い印象で... だからなのか、たまにギターのパート譜を見て『気持ち悪いなぁ〜笑』とか思いながらもバンドの中で弾いてみると、美しいサウンドになる事が多くて、いつも新鮮な気持ちで演奏しています。9/8のコットンクラブでのライヴでは、エリちゃんの音楽とメンバーの音楽性とのすごい化学反応が起きる気がしています...是非お越しください！

▸ マーティ・ホロベック (b)
秩父さんと一緒に仕事ができるのは本当に嬉しいし、この曲をライヴで演奏できるのもとても楽しみです。秩父さんは素晴らしい作曲家でありピアニストであり、彼女の音楽はその能力を発揮していると思います。えりちゃんは最高！

▸ 石若駿 (ds)
2015年に仙台にツアーで行った時に初めて会って、同年代くらいのグループがお客さんでいるなーと思い、終演して気づいたら友達になってたくらい人懐っこい人。気づいたらアメリカでバリバリやってたし、つい最近は何かの打ち上げで深夜にラーメン食べていたら店内のTVで気づいたら英里が映ってるし、気づいたら、私の妻ともデートするくらい仲良くなっていて、みんなからの愛されキャラだと思います。今回は初めて彼女の音楽をライヴで演奏します。どんな景色が見えるかとても楽しみです。みなさんもどうぞお楽しみに！

▸ 秩父英里 (composer,director,p)
みなさまこんにちは！秩父英里です。来たる9月8日、『秩父英里ラージアンサンブル』のCOTTON CLUB初公演があります！
いつか舞台に立ちたいなぁと思っていたCOTTON CLUBで、この錚々たるメンバーとお届けする今回の公演、是非沢山の方々に会場でお楽しみいただけたらと思っております！
今回リリースするアルバム『Crossing Reality』のレコーディングメンバーから更にパワーアップした編成で、参加してくれるメンバーにはありがとうー！という気持ちで一杯です。メンバーたちの色彩豊かでユニークな音たちと自分のオリジナル曲たちが交わって一体どんなものができあがっていくのか、今からわくわくしています！

ERI CHICHIBU LARGE ENSEMBLE
秩父英里 ラージアンサンブル
https://www.cottonclubjapan.co.jp/jp/sp/artists/eri-chichibu/

2022 9.8 thu.
[1st.show] open 5:00pm / start 6:00pm
[2nd.show] open 7:45pm / start 8:30pm

MEMBER
秩父英里 (composer,director,p)
曽根麻央 (tp)
菊田邦裕 (tp)
駒野逸美 (tb)
デイビッド・ネグレテ (as,fl)
西口明宏 (ts,ss)
佐々木はるか (bs,cl)
加藤真亜沙 (p)
苗代尚寛 (g)
マーティ・ホロベック (b)
石若駿 (ds)