5月11日デビット・T・ウォーカー 2ndステージレポート
現実にこの日が来るとは・・・
高校生の時デビット・Tを知って以来、熱に浮かされたように彼が参加しているアルバムを買い漁って早10年・・・目の前で本人の演奏が聴けるとは思ってもみませんでした。
ライブ当日、妻と一緒にやや早めにコットンクラブに到着すると、既に人の列が。僕達も受付を済ませて煙草を吸っていると、心地よい緊張感が身を包みました。
「本当に、本当にこの日が来たんだろうか・・・?」クラブに着いてもなんだか半信半疑になるほど気が動転していました。
約30分押しでデビット・T・ウォーカーがステージに立ち、あの必殺のコードをゆっくりと弾いた時、さすがに涙腺が緩みました。
「ラヴィン・ユー」では、まるで上質のシルクで包み込んだかのような艶やかなトーン、優しいタッチのピッキング、愛する人を抱擁するかのようにギターを抱え、時に空を見上げるようにして弾く彼のギターはまさに「歌って」いました。
座りながら演奏したブルース調の曲では感極まったのか脚を大きく動かし、沸き上がってくる衝動を露にして弾きまくる・・・先ほどのメロウなフレーズとは打って変わって鋭いナイフのような切れ込み方で。しかしはやり「歌って」いる事になんら変わりはない。ライブを見ていると、デビット・T・ウォーカーが愛される理由はこの「歌っている」事にあるのだと、なんの疑いもなく思える。
ライブ後、彼の手に触れる事ができました。
微笑みながら僕の手を握ってくれた彼の手はやっぱり暖かく、優しく包み込まれるような大きな手でした。大きい事を言わせてもらえば、あのギターの音色は、まさにデビット・T・ウォーカー本人から醸し出されている「人間の音」なのだと感じた。
どんな賛辞の言葉を並べても足りない、本当に素敵なライブでした。
ありがとう、デビット・T・ウォーカー。
そしてバンドの皆さん。
20代 男性 東京都 凛 さん
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